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SAQトレーニングで日常の機能アップ!やり方とは?

雨の日に濡れた地面で滑った時、とっさにバランスを取る柔軟性や人混みで人に当たりそうになったときに素早くよける瞬発力は、子供の頃は遊びながら自然と鍛えられる能力ですが大人になるとだんだん衰えてきてしまいます

みなさんは、子供の頃どんな遊びをしていたか思い出せますか?

私は公園で「鬼ごっこ」や「ドロケイ」「缶蹴り」などをして遊びました

あとは、一人で道路のコンクリートの淵(山になっているところ)を歩いたり、歩道の白い部分だけを乗るようにジャンプして渡ったり、そういうことをしていた記憶があります

子供の頃だからやっていた「走る」「跳ぶ」「方向を変える」はスポーツの基本になっていて、それらの遊びが実は瞬発力やスピード、クイックネスの鍛えるトレーニングになっていたのです

SAQとは

S:Speed(スピード)

A:Agility(アジリティ)

Q:Quickness(クイックネス)

の頭文字を取ってSAQと言います

SAQでは、瞬発力であったり、切り返し動作に使う重心の移動であったり、方向転換などを養うトレーニング方法のことをいいます

この反応を速くすることで、転びそうになったときに手をつけたり、よろけそうになったときにバランスがとれるようになります

このとっさに、手や足などカラダが反応しやすくするためのトレーニング方法は、脳からカラダへの神経伝達を速くする必要があります

例えば、「ペンを机の上から取ろう」と思うと、脳から手先に神経を通じて指示が行きわたり筋肉を動かせ!と命令し手の動かす筋肉が動き机の上からペンを取ることができます。これを「随意運動」といいます

では、もう一つ思いがけず熱い鍋に触れてしまったとき、思わず手を引っ込めますよねこれも脳から筋肉へと刺激がいっていますが、脳から司令が行く前に無意識でカラダが動いています。これを「反射運動」といいます

それ以外にも、日常歩くときに「右足前に!左足前に!」なんて思いませんよね?

これも無意識的な運動の1つです

SAQでは、瞬発的な運動を繰り返し、脳からカラダへの刺激の伝達を速めることができます

SAQのトレーニング方法

SAQは実際にどうやったら鍛えることができるのか、そのトレーニング方法を紹介します

ちなみに、ウェイト系のトレーニングでは鍛えることができないトレーニングです

少し広いところでトレーニングしてください

1 反復横跳び

学生の頃に体力テストでやった反復横跳びですが、これは敏捷性という右から左へと重心を素早く移動させることでカラダと脳の反応を高めます

日常生活で横の動きをすることってほとんど無いと思います

横の動きが弱くなりやすいので取り入れてほしい動きのうちの1つです

【やり方】

・横幅はだいたい1メートルおきに目印を3つ置きます

・30秒間で何回ラインをまたげるかを計測します

・ラインは超えていればカウントします(踏んでいてもOK)

回数の目安は、

男性

20歳~29歳 45回以上が目標(37回以下は少ない/55回以上は優れている)
30歳~39歳 44回以上が目標(36回以下は少ない/54回以上は優れている)
40歳~49歳 41回以上が目標(35回以下は少ない/47回以上は優れている)
50歳~59歳 37回以上が目標(32回以下は少ない/43回以上は優れている)

女性

20歳~29歳 38回以上が目標(30回以下は少ない/46回以上は優れている)
30歳~39歳 42回以上が目標(31回以下は少ない/49回以上は優れている)
40歳~49歳 38回以上が目標(27回以下は少ない/46回以上は優れている)
50歳~59歳 33回以上が目標(23回以下は少ない/42回以上は優れている)

 

2 ステップジャンプ

プライオメトリクスという瞬発力を高めるトレーニング方法です

ボックスジャンプをイメージしていただくとわかりやすいのですが、公園のベンチや階段とかでもOKです

ケガのない範囲内でご自身が両足でジャンプして飛び越えられそうな高さを選びましょう

【やり方】

・ステップ台(ボックス)の前に立ちます

・モモの付け根から足を折りたたみ腕を振ってステップ台にジャンプします

・ジャンプしたらジャンプをして降りた勢いでもう一度ジャンプをします

・これを5回~10回繰り返しましょう

※高さに恐怖心を感じる方は、高さを低くするか、台には乗らずその場でジャンプを繰り返しましょう(ポイントは地面に着地したら素早くもう一度ジャンプをすること)

3 ラダートレーニング

部活をやっていた方は触れたことがあるかもしれません

ハシゴのように地面に置いてある道具なのですが、道具がないのが一般的ですので地面にラインを書くか、もしくは足の動きだけマネをしていればOKです

これも敏捷性と細かく動かすことでスピードを鍛えることができます

【やり方】

・□をイメージして、両足を□の中に入れる

・片足ずつ□の横側に両足を出す |□|

・もう一度片足ずつ□に両足を入れる

・足の出し入れを素早く30回繰り返す

(足を、なかなか、そとそと、なかなか、そとそと・・・の音で)

【応用】

種目1:グー・パーの動きを繰り返しおこなう

種目2:□の中に両足を入れて前にジャンプ後ろにジャンプ、右にジャンプ左にジャンプ

□を中心に前・後ろ・右・左とジャンプして移動する

4 フロント&バック走

これは縦の動きを鍛えます

前や後ろに向かってダッシュを繰り返すことでスピードや切り返しのクイックネスを鍛えることができます

【やり方】

・0m・5m・10mの地点に目印を置きます

・0m地点から5m地点へダッシュしたら、バック走(後ろ向き走)で0mまで戻ります

・0m地点から10m地点へダッシュしたら、バック走(後ろ向き走)で0mまで戻ります

・これを3往復繰り返します

※バック走は危ないので、首は後ろを見ながら走りましょう

【応用】

慣れてきたら、0m、5m、10m、15mと距離を伸ばしたり、0m、3m、5m、8m、10mと細かく刻むのも強度が上がります

まとめ

SAQを取り入れることで、重心の移動の速さや刺激に素早く反応することができたり、カラダをコントロールする能力を鍛えることができます

子供の頃は自然とできていた動きも大人になると動かなくなっていきます

今回紹介した種目は、子供からアスリートまでも実践しているトレーニング方法です

やらなければ衰えてしまう神経伝達を強化させて、いくつになっても動けるカラダを目指しましょう